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【トピック】ベン・シモンズ、ジャンプシュートを克服し更なる高みへ

2016年にドラフト1位指名を受け、翌2017年に本格的にNBAデビューを果たしたベン・シモンズ。開幕戦でいきなり18得点10リバウンド5アシストのオールラウンダーぶりを発揮した勢いそのままに、一昨年の新人王に輝いた次代のスーパースター。

208cmの高身長にもかかわらず、PGで起用されるほどの高い視野とアスレチック能力を持っており、レブロン・ジェームズの後継者とも目される若きオールスターの唯一の弱点は、ジャンプシュートだ。

近年のNBAでは3Pシュートが多用され、2ポイントのジャンプシュートは効率が悪いとされている。しかし、シモンズがジャンプシュートを克服できれば、止めようがないアンストッパブルな選手になることは想像に難くない。

シモンズのシュート力は、シクサーズ全体のオフェンス上の課題

シクサーズは今オフに攻守のバランスが良く、チーム第一のプレーをするベテランフォワード、アル・ホーフォードをボストン・セルティクスから獲得した。インサイドの攻守の要であるジョエル・エンビードに加えて、ホーフォードが加わったことで、インサイドのスペースを如何にシェアしていくかがオフェンス戦術上の課題となる。

反面、アウトサイドは昨年よりも弱体化している実情がある。昨年途中に加入し、チームの第3オプションを担ったトバイアス・ハリスと再契約できたのは大きいが、ジミー・バトラーが退団し、マイアミ・ヒートから3Pを撃てるジョッシュ・リチャードソンを獲得した。控えPGとして貢献度が大きかったTJ・マッコネルも失い、昨年と比べるとバックコート陣の弱体化は避けられない。

そこで求められるのが、シモンズのアウトサイドからの得点力である。

バスケットボールという競技の特性上、PGであるシモンズが攻撃の起点となることが多い。シモンズの突破力やパスセンスには疑いようがないが、ジャンプシュートという選択がない以上、相手ディフェンスはインサイドに守りを集中できる。そうすると、エンビードやホーフォードへのマークがキツくなるのはもちろん、シモンズがカットするスペースも潰されやすくなる。これらの課題は、シモンズがジャンプシュートを克服することで、シクサーズのオフェンスシステムは今まで以上に柔軟性を得ることになり、守り側からすると的を絞ることが難しくなるだろう。

 

シモンズが実践形式で、シュート力向上に挑む

「Swish Cultures」は、シモンズの練習風景をインスタグラムに投稿した。 

 
 
 
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坪田 裕央(みっちー)さん(@michihero_tsubota_11)がシェアした投稿 -

この動画では、主にミドルシュートを練習している様子が見られる。ステップバックやフェイダウェイシュートなど、かなり実践的な動きを取り入れていることが伺えるだろう。NBAレベルのコンタクトではないとしても、NBAで3Pシュートを決めていない選手の動きには見えない。シモンズのボールの扱いはNBAでもトップクラスであり、平均以上のシュート力を取得したとしても不思議ではないだろう。

以前、シモンズは取材で次のように語っていた。

「僕は飲み込みが早い方だけど、時間はかかってしまうだろうね。コートに出て、すぐに3ポイントシュートを決められるようになんてならない。それは自分のプレーじゃないからね。ただ、ミッドレンジ、エルボーからのシュート、3ポイントシュートは打っていく。すべてのシュートは決められないけれど、大事なのは打つこと。そういうメンタルを持つことの方が大事だから」

シモンズのシュート力向上は、シクサーズの2001年以来のNBAファイルナル進出、そして優勝を目指すチームには不可欠だ。シモンズがシュート力をつけることで、シモンズ自身のオフェンスバリエーションも増え、エンビードやホーフォードとの相乗効果も見込めるだろう。

シモンズがシュートというオプションを身につけ流ことができれば、近い将来にエンビードとともにシクサーズを優勝に導くことが現実的になるだろう。また、ビンス・カーターのように息の長いキャリアを築くことになるのではないかと思う。