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考察系NBAブログ

【2019-20チームレビュー】ニューオリンズ・ペリカンズ

2018-19シーズン成績 :33勝49敗(ウエスタン12位)
2018-19プレーオフ成績:-

加入

ロンゾ・ボール(レイカーズ)
ブランドン・イングラム(レイカーズ)
ジョシュ・ハート(レイカーズ)
JJ・レディック(シクサーズ)
デリック・フェイバーズ(ジャズ)
ニコロ・メッリ(FA)
ザイオン・ウィリアムソン(ドラフト1位)
ジャクソン・ヘイズ(ドラフト8位)
ニッケル・アレキサンダー・ウォーカー(ドラフト17位)
ジャレン・アダムズ(ドラフト外)
ジャボン・ベス(ドラフト外)
カベル・ビグリー・ウィリアムズ(ドラフト外)
ジーラン・チータム(ドラフト外、2way)
ジョシュ・グレイ(FA、2way)

退団

アンソニー・デイビス
ジュリアス・ランドル
クリスチャン・ウッド
ソロモン・ヒル
スタンリー・ジョンソン
イアン・クラーク
シェック・ディアロ
エルフリッド・ペイトン
トレイヴォン・ブレウィット

予想ロスター

  PG SG SF PF C
1st(先発) ロンゾ・
ボール
ドリュー・
ホリデー
ブランドン・
イングラム
ザイオン・
ウィリアムソン
デリック・
フェイバーズ
2nd ニッケル・アレキサンダー・
ウォーカー
JJ・
レディック
ケンリッチ・
ウィリアムズ
ニコロ・
メッリ
ジャリル・
オカフォー
3rd フランク・
ジャクソン
ジョシュ・
ハート
ダリアス・
ミラー*
  ジャクソン・
ヘイズ
4th   イートワン・
モア
     
HC アルビン・ジェントリー(5年目)

2019-20シーズンの展望


Best of the New Orleans Pelicans! | 2018-19 NBA Season

昨シーズン中にアンソニー・デイビスのトレードを画策するも、最終的にはトレードは破談となった。その結果、ペリカンズは彼の価値を下げないために、出場時間を制限するという手段に出た。この結果は散々で、ペリカンズに見切りをつけたデイビスに対してファンは大反発し、チームの空気も最悪なものになった。
その陰でドリュー・ホリデーやジュリアス・ランドルの活躍もあったが、チームを好転させるほどではなかった。

今オフにデイビスは予定通りペリカンズを去ることになった。
昨年トレードがまとまらなかったロサンゼルス・レイカーズにデイビスは移籍し、ペリカンズはロンゾ・ボール、ブランドン・イングラム、ジョシュ・ハートとレイカーズの将来を担うとみられていた「ヤング・コア」を手に入れた。さらに3つのドラフト指名権を獲得し、本来狙っていたカイル・クーズマを得ることはできなかったものの、結果的にプラスのトレードだったといえる。

さらにペリカンズが今オフの勝ち組となったのはドラフト1位を引き当てたことだ。2019年ドラフトは「ザイオン・ドラフト」といわれるほどザイオン・ウィリアムソンに注目が集まったドラフトだった。
ザイオンはレブロン・ジェームズ以来の大物ルーキーと言われ、パワー、スピード、テクニックの三拍子揃った逸材だ。ポジションこそフォワードだが、彼の怪物ぶりは全盛期のシャキール・オニールを彷彿とさせる。怪我がなければ、長くペリカンズだけでなくNBAを支配することも夢ではない。

フロントコートの核になるのはザイオンで間違いない。
能力的には間違いなくNBAでもトップクラスだが、唯一の懸念点は129kgの体重だ。彼の身体能力を活かしたアスレチックな動きを加味すると、彼の体重は致命的な怪我を引き起こす可能性がある。実際に大学時代、サマーリーグ、プレシーズンでも怪我で離脱しており、怪我のケアはザイオンを含め、チーム全体の最重要課題だ。
ザイオンの控えには本来であれば攻守で堅実な活躍が期待できるデリック・フェイバーズになるが、フェイバーズは当初センターで起用される見込みが高く、ニコロ・メッリが務めることになるだろう。メッリはストレッチ4としての活躍が期待できるが、NBAで通用するかは未知数な部分が多い。

ザイオンとタッグを組むことになるSFにはブランドン・イングラムを据える。
昨年は平均18.3に終わったイングラムだが、昨年も胸部出口症候群の手術で離脱する直線の6試合で平均27.8点を記録するなど、その得点力は折り紙付きだ。インサイドでもアウトサイドでも得点することができるが、ザイオンのプレースタイルを考えるとアウトサイドでのプレーの質を向上させたいところだ。
控えのケンリッチ・ウィリアムズは昨年先発に定着したが成績自体は物足りなく、場合によっては3Pシュートで期待できるイートワン・モアが起用されることもありそうだ。

Cには、本来PFのフェイバーズが少なくともシーズン序盤は起用されるだろう。
フェイバーズはブルーワークを厭わない、縁の下の力持ちタイプのプレーヤーであり、ザイオンやイングラムをサポートする人材としては最適だ。チームを第一に考えたプレーが信条で、ドラフト2位以上の若手スターが多いペリカンズの指南役としても期待できる。彼自身が2010年ドラフト3位という高順位で指名されており、8年間に渡ってユタ・ジャズを支え続けてきた説得力は、エゴの強い若手には良い薬になるだろう。

今ドラフト8位で指名したヘイズと、2015年にドラフト3位でNBA入りしたオカフォーがバックアップCを務める。
ヘイズはシュート力と機動力に長けており、222cmと言うウイングスパンはディフェンス面で非常に有利だ。高校からバスケットボールを始めたということもあり荒削りではあるが、逆にいうと潜在能力の塊ともいえる。
オカフォーは長年心身とも問題を抱えておりシクサーズでは構想外に入っていたが、昨年はペリカンズで上々の活躍をしたこともあり、今季もある程度の期待ができる。オカフォーが能力を開花させることができれば、リーグ屈指のフロントコートを持つことになり、フェイバーズをPFで起用することができるようになる。そうすることで、ザイオンの負担を大きく減らすことができるため、チームにとっては数字面以上の価値がある。

PGにはロンゾ・ボールが起用される。
ボールはオフコートで父親が話題になりがちだが、彼自身の能力に疑問はないだろう。ロンゾはディフェンス面とパスセンスでの評価が高く、ザイオンとイングラムにボールを供給し続けるだろう。今年のペリカンズには得点力の高いフロントコート陣やシューターが多く、ロンゾのパスワークを活かすことができるだろう。シュートの改善は必要だが、ロンゾがチームをコントロールできれば、ペリカンズは面白いチームになる。
控えにはルーキーのニッケル・アレキサンダー・ウォーカーと、昨年終盤に平均17.7点を挙げたフランク・ジャクソンがおり、期待が持てる面々が揃っている。

SGには昨年ブレイクを果たしたドリュー・ホリデーが起用される場面が増えるだろう。
ホリデーは2年連続でオールディフェンシブチーム入りしており、ペリメーターディフェンスではリーグ屈指の実力を持つ。さらに昨年は平均21.2点を挙げており、攻守でチームに安定感をもたらすだろう。
控えにはレイカーズから獲得したジョシュ・ハートを据える。ハートは3Pシュートが上手く、ディフェンス面でも期待できるため、トランジション主体のスモールラインナップではホリデーとハートの同時起用もあり得る。
また14年目の大ベテランであるJJ・レディックを獲得したことで、バックコートはさらに厚くなった。

アンソニー・デイビスという大黒柱は失ったが、代わりに得たものも大きかった。
ドラフト1位指名を引き当てたこともあり、ザイオン、ロンゾ、イングラムという将来にわたってチームの核となり得る人材を一気に手に入れたことは悪いことではない。
レイカーズから手に入れた3つの指名権も、1巡目指名権をトレードで多数獲得していたボストン・セルティックスと似たような状態になれる可能性がある。

ザイオン、ロンゾ、イングラムと核となることを期待される選手たちは怪我がちということもあり、その点は懸念材料だ。特にザイオンの怪我はチームの将来像を大きく狂わす大きく狂わすことになるため、チームの医療担当者の役割が重要になる。ロンゾとイングラムも健康体とは言えない。彼らが1年を健康に過ごすことができるかが、まずは試金石になるだろう。

また、ケミストリーの問題もある。
スターチームにありがちな選手のエゴのブツかりは、ドラフト上位指名選手が多いペリカンズにも当てはまる。ロンゾやイングラムは当初の評価ほど活躍できておらず、悶々とした日々を過ごしている。
ペリカンズはザイオンのチームであることは間違いない。彼らが2ndオプション、3rdオプションという立場を受入れることができなければ、将来的なチーム構想に入ることはないだろう。
この点においては、ホリデー、フェイバーズ、レディックといった経験豊富なベテランが多く在籍していることは、プラスに働くかもしれない。

将来性は抜群だが、今季はプレーオフ進出が現実的な目標だろう。
そのためにはザイオンの怪我だけは何としても避けたいところだ。